商品概要
Nocardia属は自然界に存在する病原性の比較的弱い細菌とされているが、急性あるいは慢性でしばしば播種性の化膿性または肉芽腫性感染症を発症する。わが国では、N. farcinica, N. asteroides, N. brasiliensis, N. novaの4菌種の分離が多いとされていて、弱抗酸性の特徴を持つ。膿や痰のグラム染色でフィラメント/ビーズ状の陽性菌が見えた場合、放線菌の可能性があります。放線菌は好気性と嫌気性に分かれ、好気の代表がNocardia属で嫌気の代表がActinomyces属です。抗菌薬選択が変わってきますので2つの鑑別は重要となります。Nocardia属は抗酸性の染色性を示しますが、Actinomyces属は示しません。Nocardia属の場合には0.5~1%硫酸水を用いたキニヨン(Kinyoun)染色法を用います。
使用方法
1⃣ 作製した塗抹標本に石炭酸フクシン液を満載し5分程度放置する。
2⃣ 水洗を行う
3⃣ 0.5%硫酸水を滴下する。標本の厚さなどにもより異なるが約1分間を目安とする。
4⃣ 水洗しレフレルのアルカリ性メチレンブルー液を満載し30秒間染色する。
5⃣ 水洗して冷風ドライヤー等で乾燥を行う。
「脱色のコツ」
※ キニヨン染色では、脱色液を滴下(もしくは脱色液に浸し)後、目視でスライド上の赤色(石炭酸フクシン液)が抜けた事を確認し、速やかに水洗を行う事が脱色のコツとなります。
鏡検像
光学顕微鏡を用いて、1,000倍拡大で観察を行う。Nocardiaは赤色、その他(背景など)は青色に染まる。注意:脱色を長時間行ってしまうと、脱色のし過ぎで菌が青くなってしまう事もございます
保存
直射日光を避け室温にて保存してください。
品番
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入り数
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価格(税抜き)
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SG-SULF-15
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15ml |
1,800円
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SG-SULF-100 | 100ml |
2,500円
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