研究用血液のドローン配送実証実験
株式会社スギヤマゲンは、2024年11月に沖縄県で実施されたドローンによる研究用血液製剤輸送の実証実験において、輸送時の温度を厳格に管理する専用輸送容器および保冷剤の開発・提供を通じて、本プロジェクトに技術協力を行いました。
本実証は、ANAホールディングス株式会社 未来創造室モビリティ事業創造部 ドローン事業チームが主導し、沖縄県の「令和6年度テストベッド実証支援事業」として採択された取り組みです。沖縄県内では血液製剤の輸送において、交通渋滞や地理的制約による遅延リスクが課題となっており、ドローンによる輸送手段がその解決策として注目されています。
弊社は、これまで医薬品・血液・検体・食品などの輸送を支える温度管理技術の開発・提供をしてきましたが、今回の実証実験にあたっては、ドローン機内のスペースや飛行環境を考慮したドローン用輸送容器を開発。併せて、血液製剤輸送に求められる温度帯(2〜6℃)を安定して維持する保冷剤(Cool Lab ICE +3)も提供し、飛行中の温度変化を最小限に抑えることに成功しました。
実証では、浦添市から名護市まで約50kmにわたり血液を輸送し、医学的検査の結果、通常輸送と比較しても血液の品質に問題がないことが確認されました。弊社の製品が、緊急医療輸送における新たなインフラ構築に貢献できたことを誇りに思います。
今後もスギヤマゲンは、定温輸送における技術革新と社会貢献を両立させながら、空と陸のハイブリッド輸送時代に対応するソリューション提供に取り組んでまいります。
<研究協力>
ANAホールディングス株式会社
伊藤忠商事株式会社
沖縄県赤十字血液センター
沖縄県立北部病院
東京都立墨東病院
株式会社スギヤマゲン