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 ステンレスとは「さび難い金属」という意味の造語で、12%以上のクロムを含んだ金属のことです。
鉄に12%以上のCr(クロム)を含ませると、鉄が酸化するよりも先にクロムが酸化し、表面全体に5nm程のごく薄いクロムの水和オキシ酸化物CrOx(OH)2-x・nH2Oを主体とした膜ができます。これを「不動態皮膜」と呼びます。この膜は、無色透明でとても薄いので肉眼では識別できませんが、化学的に安定でとても強固です。
 また、ち密で酸素を通さないので酸化鉄の発生を防ぎます。この酸化クロム膜は加工・切断などでキズついても、ステンレスに含まれるクロムが空気中の酸素と結合してすぐ再生します。ニッケルはこの不動態をもっと形成しやすくする働きをします。
このようにCr、Niの量が多いほど錆びにくくなります。
 JISによれば、ステンレス鋼は、その金属組織により次の5つに分類されます。
マルテンサイト系ステンレス鋼 (martensitic stainless steels)
フェライト系ステンレス鋼 (ferritic stainless steels)
オーステナイト系ステンレス鋼 (austenitic stainless steels)
オーステナイト・フェライト二相ステンレス鋼 (austenitic-ferritic duplex stainless steels)
析出硬化ステンレス鋼 (precipitation hardening stainless steels)

 この内、炭素の少ないフェライト系および炭素の多いマルテンサイト系のステンレス鋼は一般に鉄(Fe)-クロム(Cr)合金のクロム鋼であり、オーステナイト系ステンレス鋼は鉄(Fe)-クロム(Cr)-ニッケル(Ni)合金のクロム-ニッケル鋼です。ステンレス鋼として最も代表的なものは、オーステナイト系の18%クロム(Cr)8%ニッケル(Ni)の(18-8)ステンレス鋼です。
記号 種類 代表的な化学成分
SUS201 オーステナイト系 Ni (3.5〜5.5%)、Cr (16〜18%)、Mn (5.5〜7%)、N(0.25%以下)
SUS202 オーステナイト系 Ni (4〜6%)、Cr (17〜19%)、Mn (7.5〜10%)、N(0.25%以下)
SUS301 オーステナイト系 Ni (6〜8%)、Cr (16〜18%)
SUS302 オーステナイト系 Ni (8〜10%)、Cr (17〜19%)
SUS303 オーステナイト系 Ni (8〜10%)、Cr (17〜19%)、Mo(0.60%以下の添加ができる)
SUS304 オーステナイト系 Ni (8〜10.5%)、Cr (18〜20%)
SUS305 オーステナイト系 Ni (10.5〜13%)、Cr (17〜19%)
SUS316 オーステナイト系 Ni (10〜14%)、Cr (16〜18%)、Mo (2〜3%)
SUS316L オーステナイト系 Ni (12%)、Cr (18%)、Mo (2.5%)、C(0.03%以下)
SUS317 オーステナイト系 Ni (11〜15%)、Cr (18〜20%)、Mo (3〜4%)
SUS329J1 オーステナイト・フェライト系 Ni (3〜6%)、Cr (23〜28%)、Mo (1〜3%)
SUS403 マルテンサイト系 Cr (11.5〜13%)
SUS405 フェライト系 Cr (11.5〜14.5%)、Al (0.1〜0.3%)
SUS420 マルテンサイト系 Cr (12〜14%)…炭素量によって細かく分類される
SUS430 フェライト系 Cr (16〜18%)
SUS430LX フェライト系 Cr (16〜19%)、TiまたはNb (0.1〜1.0%)
SUS630 マルテンサイト系析出硬化型 Ni (3〜5%)、Cr (15〜17.5%)、Cu (3〜5%)、Nb (0.15〜0.45%)
 スギヤマゲンのステンレス容器に使用されている鋼種は、18%クロムと8%ニッケルを含むオーステナイト系ステンレス(Cr-Ni系-18Cr-Ni)「SUS304」と、12%のニッケルと2.5%のモリブデンを含むSUS316Lです。 ともにステンレスの中でも高耐食性・耐薬品性・強靭性に優れ、非磁性であり焼き入れ硬化はしないが加工硬化性が著しいため、機械の恒久部品から、原子力発電で使われる冷却水のパイプまでその用途の多さと信頼性は抜群です。
 錆びにくさを優先させるため、炭素は0.08%以下(SUS316Lは0.03%以下)に抑えてあり硬くなりません。ニッケルが入っているため若干薄金色がかっています。
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